サイズ(バイト、FIPS 204 の表 2)は公開鍵 / 署名の順に、ML-DSA-44 が 1,312 / 2,420(セキュリティカテゴリ 2)、ML-DSA-65 が 1,952 / 3,309(カテゴリ 3)、ML-DSA-87 が 2,592 / 4,627(カテゴリ 5)です。秘密鍵は展開した形式では 2,560〜4,896 バイトですが、32 バイトのシードとして保存できます。Apple M4 Max の 1 コアで、OpenSSL 3.6.5 は 1 秒あたり約 3,900 回の ML-DSA-44 署名と 20,800 回の検証を行います。署名には棄却サンプリングを使うため、署名にかかる時間は一定しません。
署名はデフォルトでヘッジ付きです。32 バイトの新しい乱数を鍵とメッセージに混ぜ込み、オプションの決定的なバリアントでは代わりにゼロを使います(§3.4)。すべての署名は、最大 255 バイトのコンテキスト文字列に結び付けられます。HashML-DSA(§5.4)は、ハッシュの OID を組み込んだうえでダイジェストに署名する、別個のアルゴリズムです。X.509 の識別子は id-ml-dsa-44、-65、-87(2.16.840.1.101.3.4.3.17〜.19、RFC 9881)です。
ML-DSA は、汎用的なポスト量子署名におけるデフォルトの選択肢で、プライベート PKI の証明書、ファームウェア、文書などに使われます。公開 Web PKI の TLS ではそのサイズが障害となっており、複合 ML-DSA 証明書やマークルツリー証明書が設計されているのはそのためです。ポスト量子署名ツールでは、ローカルで署名と検証を行えます。