秘密鍵はシード(Ed25519 では 32 バイト、Ed448 では 57 バイト)です。これをハッシュすると、秘密スカラー s とプレフィックスが得られます。署名では、nonce r = H(prefix ‖ M)、R = r·B、チャレンジ k = H(R ‖ A ‖ M)、S = (r + k·s) mod L を計算し、署名は R ‖ S になります(Ed25519 では 64 バイト、Ed448 では 114 バイト。RFC 8032 §5.1.6、§5.2.6)。nonce は鍵とメッセージの関数なので、EdDSA は署名時に乱数を必要とせず、異なるメッセージに同じ nonce を使ってしまうこともありません。
PureEdDSA(Ed25519、Ed448)はメッセージそのものに署名し、メッセージを 2 回読み込みます。HashEdDSA(Ed25519ph、Ed448ph)は、代わりに SHA-512 または SHAKE256 のダイジェストに署名します。Ed25519ctx と Ed448 は、ドメイン分離のために最大 255 バイトのコンテキスト文字列を受け付けます。FIPS 186-5 §7 は EdDSA と HashEdDSA(§7.8)を承認しています。
検証は署名ほど統一されていません。RFC 8032 §5.1.7 は、S が群の位数 L 未満であることを求め、コファクター付きの式 [8][S]B = [8]R + [8][k]A' とコファクターなしの式のどちらも認めています。また、位数の小さい点や非正規エンコーディングの扱いはライブラリによって異なります。そのため、コンセンサスシステムは Zcash の ZIP 215 のように、1 つの規則セットに固定しています。
識別子は、RFC 8410 の X.509 OID 1.3.101.112(Ed25519)と 1.3.101.113(Ed448)、RFC 9864 の JOSE の alg の値 Ed25519 と Ed448(RFC 9864 は RFC 8037 の多態的な EdDSA を非推奨としています)、COSE −19 と −53(と旧来の −8)、TLS 1.3 の ed25519(0x0807)と ed448(0x0808)、SSH の ssh-ed25519 です。NIST IR 8547(ドラフト)は、2035年以降の EdDSA の禁止を提案しています。