クリプトアジリティには 3 つの要素があります。暗号がどこで使われているかを把握すること(インベントリのことで、暗号部品表として表現されることが増えています)、それを変更できること(形式におけるアルゴリズム識別子、プロトコルにおけるネゴシエーション、鍵長や署名サイズのハードコードの排除、コードにおける抽象化レイヤー)、そして変更を展開できること(鍵のローテーション、新旧の並行公開、通信相手が実際にネゴシエートしている内容の監視)です。
反例はよくあります。固定幅の署名カラムを持つデータベース、64 バイトの署名を前提とするプロトコル、1 種類の曲線しかサポートしないスマートカード、RSA 鍵しか受け付けないライブラリなどです。クリプトアジリティにはコストもあります。ダウングレード攻撃やアルゴリズム混同攻撃が示すように、ネゴシエーションできる選択肢はどれも攻撃対象領域になるため、アジリティを備えたシステムでも、許可するのは現行のアルゴリズムの短いリストに限るべきです。