署名は σ = sk·H(m) で、H はメッセージを曲線上の点にハッシュします(RFC 9380)。検証ではペアリングの等式 e(σ, g) = e(H(m), pk) を確認します。任意のメッセージに対する署名を足し合わせて 1 つの点にまとめられ、集約署名の検証には、異なるメッセージごとに 1 回のペアリングと、さらに 1 回のペアリングが必要です。BLS12-381 では、Ethereum が使う「公開鍵最小」(minimal public key)方式の公開鍵は 48 バイト、署名は 96 バイトです。「署名最小」(minimal signature)方式では 2 つの群が入れ替わります。
この方式は IRTF CFRG の Internet-Draft である draft-irtf-cfrg-bls-signature で規定されています。Ethereum のコンセンサスレイヤー(2020年12月1日のビーコンチェーン稼働以降)は、暗号スイート BLS_SIG_BLS12381G2_XMD:SHA-256_SSWU_RO_POP_ を使います。同じメッセージに対する署名を集約するには、ローグキー攻撃を防ぐために、鍵ごとに所有証明が必要です。ほかの利用例には、Filecoin、Chia、しきい値 BLS を利用する drand の乱数ビーコンがあります。
BLS はどの NIST 標準にも含まれていません。検証にはペアリング約 2 回分(マイクロ秒単位ではなくミリ秒単位)のコストがかかり、ペアリングに基づくあらゆる暗号と同様に、Shor のアルゴリズムで破られます。